弁護士一問一答 【借金債務・自己破産】
借金債務・自己破産@ 〜債務の整理や自己破産〜
【質問】 生活費の補填や遊興費などがかさみ,借金の総額が200万円以上になってしまいました。債務の整理や自己破産を検討した方がよいのでしょうか?
【回答】まずは,収入と債務のバランス,すなわち収支のバランスを把握しましょう。借金の整理や自己破産を考える場合には,借金の総額がいくらあるかということではなく,自分の収入から判断して,毎月継続的にいくらの返済が可能かに着目することになります。
たとえば,自分の収入から住居費を控除した残額の3分の1の額を,毎月3年間継続的に返済したとしても借金が完済できない状態にあるような場合,自己破産の申立て要件である「支払不能状態」であると判断されることがあります。
ですから,借金の総額が200万円であったとしても,例えば,月収が何十万円も見込めて月々の返済に相当多額のお金を回すことができるのであれば,法的な債務整理等を行う必要があるとまでは言えませんが,月収が少なく,月々の返済に3万円程度を当てるのが精一杯という生活状況であれば,自己破産などの法的手続きを検討した方がよいということになると思われます。
債務に不安を抱えていらっしゃる方は,自分が支払い不能状態に陥っていないか,一度収入と債務のバランスをよく検討されることをお勧めします。
また,借金の返済が滞りがちになると,債権者から電話や督促状で頻繁に催促されるといった事態が発生することもあります。
このような事態に陥ったら,なかなか本人だけで解決することができない場合も多くなってきますので,早い時期に専門家に相談をすることをお勧めします。