弁護士一問一答 【離婚・夫婦間紛争等】
離婚A 〜婚姻費用の分担金額〜
【質問】 婚姻費用の金額はどのようにして決まるのですか?
【回答】任意の交渉や調停手続きの中で当事者双方がお互いに納得して合意ができれば、そこで合意ができた金額が分担すべき婚姻費用になります(合意で決めるのですから、特に金額の上限や下限はありません)。
話し合いなどによって合意ができない場合は、最終的には裁判所の裁量によって決めることになります。法律には、「その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を負担する」と規定されているだけで、具体的にいくら請求できるのかについては詳しい基準が定められているわけではありません。
ですが、裁判実務では、夫婦双方の年収や未成熟子の数を基準にした婚姻費用算定表(東京・大阪の家庭裁判所の共同研究によって作成された資料です)表を活用するなどして、具体的な婚姻費用を決める参考資料としています。ただし,この算定表に基づくことが著しく不公平となるような特別の事情等がある場合,それら事情を考慮して金額が増減されることもありますので、必ずしも算定表通りの金額になるとは限りません。
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