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弁護士一問一答 【債権回収・裁判外業務】

債権回収・裁判外業務B 〜公正証書〜

【質問】 合意や約束事は公正証書にしておくと良いと聞いたのですが,本当でしょうか?

【回答】

公正証書とは、法律の専門家である公証人が公証人法・民法などの法律に従って作成する公文書のことです。

公正証書には、遺言公正証書、任意後見契約公正証書、金銭の貸借に関する契約や土地・建物などの賃貸借に関する公正証書、離婚に伴う慰謝料・養育費の支払に関する公正証書並びに事実実験に関する公正証書などがあります。

公正証書には高い証明力があるうえ(裁判等では,証明力の高い証拠として扱われ易いでしょう。)、金銭の貸借や養育費の支払など金銭の支払を内容とする契約の場合、債務者が金銭債務の支払を怠ると、裁判所の判決などを待たないで直ちに強制執行手続きに移ることができる点にメリットがあります。

公正証書ではない単なる契約書の場合,債務者が支払をしないときには、裁判を起して裁判所の判決等を得なければ強制執行をすることができませんが、公正証書を作成しておけば、すぐに執行手続きに入ることができます。

ただし,判決を経ずに強制執行ができる公正証書は,金銭の支払いを内容とするものだけあり,例えば,不動産の明渡等に関する合意を公正証書にしているからといって,それだけで直ちに明渡等の強制執行ができるわけではありません。

なお,事業用定期借地権の契約書と任意後見契約の契約書の2種類の契約書については,公正証書にしておかなければ、法的な効力が認められないものとされているので注意が必要です。

 

債権回収・裁判外業務C 〜売掛債権〜

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