督促状が届いたら 大分弁護士かけこみ寺
督促状が届いたらA 〜支払督促〜
金融機関等からではなく,裁判所から支払督促という書面が届いたようです・・・どのように対処すれば良いでしょうか?
【回答】まず,本当に裁判所から届いた督促状なのかどうか,その真偽を確認しましょう。本当に裁判所からの督促状(これを支払督促といいます。)であれば,その督促状は「特別送達」という郵送方法で送られてくるはずです。裁判所からの支払督促が,ハガキや単なる封書で送られてくることはないからです。
また,送付元の裁判所が「簡易裁判所」であるかどうかもチェックしましょう。支払督促の制度が利用できるのは,簡易裁判所だけだからです。
次に,督促状の中身をよく読んで,書面に「事件番号」や担当する「裁判所書記官」の氏名が書かれているかを確認しましょう。場合によっては,督促状が送付されてきた簡易裁判所に宛てに実際に問い合わせをして確認してもよいかもしれません。
また,支払督促状に「振込口座」等が記入されていることは絶対にありませんので,逆にそのような記載がある督促状は,裁判所の名を語った悪質な架空請求の類である可能性が非常に高いと思われます。
もし,本当に簡易裁判所から送付された支払督促である場合は,その中身をよく読んで内容を早急に確認し,もし身に覚えのない請求だったり,請求額に争いがあるようであれば(つまり,内容に文句があるような場合には),あなたは支払督促を受け取ってから2週間以内に「異議申立」をしなければなりません。
この異議申立を怠ったまま放置しておくと,あなたは一度も裁判所に自分の言い分を聞いてもらうこともできないまま,知らない間に支払督促の相手方から裁判上の強制執行をされてしまう可能性があります。
ですから,裁判所から支払督促が届いたらそのまま放置しないで必ず中身をよく読んで確認するなどし,あなたの側に正当な言い分があるのであれば,しっかりと異議申立をしておかなくてはいけません。
なお,あなたから異議申立が出された場合は,手続きは普通の民事裁判に移行して争われることになりますので,この時点で弁護士等の専門家に一度相談をしてみるのも良いかもしれません。