訴状が届いたら 大分弁護士かけこみ寺
訴状が届いたらB 〜答弁書とは〜
訴状に書いてある原告の主張に対しては、こちらとしても色々と言いたいことや反論があるのですが、裁判所から指示された答弁書の提出期限(期日の1週間〜2週間前)までに反論やそのための証拠資料を集めることができそうにないのですが・・・
【回答】訴状に記載してある相手方(原告)の主張や言い分に対して意見や反論などがある場合は、あなた(被告)の側で答弁書に記載して回答する必要があります。
ただし、訴状を読み込んだ上で、証拠に基づいた具体的な意見や反論をするには相当の時間が必要だったり、弁護士ら専門家の意見を聞くべき場合もありますから、裁判実務では、第1回口頭弁論期日までに、とりあえず原告の請求(「請求の趣旨」という形で訴状に記載されています。)についてあなたが「争う」という意思を明確にするだけの簡単な答弁書を提出しておけば、詳細な主張や証拠の提出などは、次回以降の期日までに準備すれば良いとされています(つまり、答弁書を提出する段階で、あなたの言いたいことや証拠を全て網羅して記載したり添付しなくても大丈夫ということです。)。
ですから、訴状の内容に少しでも反論がある場合には、答弁書に原告の請求について「争う」旨をはっきりと記載し(訴状には、答弁書のひな型が同封されています。)、さらには、具体的な主張や証拠の提出は追って行います・・・という旨の記載をして裁判所に提出すれば、とりあえず最低限の法的な対応はできたことになります。
なお、答弁書の提出期限は、通常、第一回口頭弁論期日の1週間〜2週間前くらいに設定され、この提出期限が訴状に同封された答弁書催告状に書かれていますが、この期限を過ぎてしまった場合でも、以後、答弁書を受けつけてくれないというわけではありません。
この場合には、裁判所に事前に連絡を入れて遅れる旨を連絡した上、遅くとも期日の前日までには答弁書を提出するようにしましょう。
答弁書を提出して第1回の裁判期日に臨むと、裁判所は、あなたが原告の請求について争う意思を持っているのだということを裁判の席上で確認し、具体的な主張や立証を行うための準備期間を設けた上で第2回目の裁判期日を設定してくれますので(通常、1か月後くらいに設定されます。)、その間に具体的な反論の準備をしたり、弁護士に相談するなどして第2回目以降の対応を検討していくことになります。
なお、裁判所に出廷する際には、訴状及び同封されていた口頭弁論期日呼出状を持参するようにしましょう(裁判当日、裁判所が本人確認の資料として使用します。)